どうも。花組の前田一樹です。
この道場に来てお芝居を始めてから2年。今年の4月から3年目に入りました。
大学も卒業し、これからはどんどん外へ動き出していこうと思っていた矢先、なんと舞台のお誘いが!それも2つも!!
本当に運がいいなと思いながら、現在は初舞台になる5月の公演の稽古中です。いろいろやること、考えることが多くて難しいですが、新しい刺激を受けながら楽しく出来ています。
…と前置きしましたが、今回はその話ではないのですよね。
さてさて、今回は最近レッスンで感じたことを書きたいと思います。
それは不思議な感覚。これまで感じたことのない感覚でした。
今までよりも相手の台詞がよく聞こえるのです。
今までよりも相手や部屋がよく見えるのです。
もちろんこれまでも台詞を聞こう、相手を意識しようという思いはありました。しかし、明らかに良くなっているのです。「何が自分の中で変わった?」と聞かれてもいまひとつ分かりません。毎回この感覚になるわけでもないのです。ただ、これは確実に成長だと言うことは分かります。なので、これをどうすれば自分のものにできるのか、自分への宿題としたいと思います。
もう一つ気付いたこと。それは「いまこの世界に生きている」ということ。周りが見えてくると役として色々なことをしたくなります。それは台詞の無いときに特に思い付くように感じます。このようなときはとても楽しい。
いま、この世界に、この役が、生活をしている。
少し前にある先生から言われた言葉があります。
「いま、ここ、自分、相手」
言われたときは分かったような分からないようなと言う感じでしたが、今なら少し分かる気がします。
これからも先生の合図で始まり広がる空間を楽しんで、その世界に生きられるように日々励みたいと思います。
【祐一からひとこと】
何が変わったのか・・・
緊張と緩和、
集中とリラックス、
アタマで演じるのと心で演じるのと・・・
言い方は違っても、つまりは同じところを見ている気がします。
あれ?今できてた?と思って、もう一度その感覚をなぞると
丁寧にやるほど、または焦れば焦るほど
丁度良い頃合いが自分の中から逃げていく。
そういう失敗も稽古場でぜひいっぱいしてください。
気が付いたら「物語の中を生きてた」
その感覚が来る打率を上げることは容易なことではないけれど
苦しむほど自分の「持っていき方」がきっと分かってくるよ。
そのサポートをしていきたいです。
演技の喜びへようこそ、と言いたいです。
初舞台の稽古場でもいっぱい試行錯誤してくださいね。