先日レッスンに別の組の人が見学に来ました。
同じ道場生とはいえ別の組。その人たちに観られながら
演じるというのは、いつもとは違う変化を感じることになりました。
例えば、観られているという意識による緊張感。
それによってある意味では集中力が増し
台詞はいつもよりもちゃんと言えていた事。
その意識のせいでいつもよりも全体的に大きくなってしまい、
出す部分と引く部分などの差が狭くなってしまった事。
その他にもいつもとは違う状況というだけで
良い点、悪い点様々な変化を感じる事になりました。
見学ということで観た後に感想をもらいましたが、
それもいつも見慣れ、見られ慣れている同じ組の人とは違う受け止め方、
感じ方になりました。
見学という行為は観る方は勿論のこと、
観られた方にも様々な影響を与える事を改めて実感しました。
実際に、見学で得た感覚を生かし望んだ
次のレッスンではより良くなったとの言葉ももらえました。
今回の事で見学の有用性を再認識しました。
ですので、今後は時間があれば自分自身も見学に行き、
互いにいい影響を与えられるよう出来ればと思います。
【主宰からひとこと】
緊張は敵だ的な言い方をする人もいますが、
でもどうしたって人前で何かを表現する時に、緊張は切っても切れない憑き物。
結局は、緊張と「どう付き合っていくか」が大事なのだと感じます。
緊張に抗って緊張を乗り越えられた人を私は知りません。
緊張に抵抗すればするほど、心の奥底で本当は緊張している自分が
ムクムクと頭をもたげて大きく大きく育ってしまうものです。
メンタル面と具体的な身体のパーツのどこに緊張が宿り育っているか、
自覚して逆にそこに意識を集中する・・・
緊張を楽しむ、緊張の度合いを比較し観察する・・・
その方が緊張と上手く付き合いやすくなる実感があります。
細部は人によって違うので、その人の個性と傾向と向き合って
緊張を楽しむ道筋を探っていっています。