演技の喜びを探求する、俳優・声優養成所「ヴォイス&アクターズ道場」

どういるべきか、いたいのか(土岐頼慶)

おはようございます。
星組 土岐頼慶です。

最近はブースレッスン(吹き替え)が続いていましたが、
前回はシーンスタディを行いました。
現在のシーンスタディは家族のお話で、
私は末っ子を演じているのですが、
この末っ子、場にはずっと出ているのですが、
台詞は割と少ないので、台詞の無い時の動きを
とても悩んでおります。

台詞が無いという事は極論、自分がいなくてもある程度話しは進んでいきます。
ですが、それではここに自分がいる意味がない。
じゃあ、どういるべきか、どういたいか、、、
そんな事を考えております。
そして、自分のいる意味を考えている時、
やはり、物語ですので、それを観る人がいます。
では、観る人はどうな風にこの話しを観たら面白いだろうか、、、
という悩みも尽きません。

自分という存在が物語を面白く劇的に出来るように、
顔晴っていきます。




【祐一からひとこと】
シーンスタディでのアドバイスは台詞術と間についてが多くなりますが、
僕のレッスンのように少人数でのダブル・キャストで
今回の5名出ずっぱりの場面などを好んで選択しているのは、
まさに書いてくれた「台詞の無い時の動きを悩んで」ほしいからです。
本番中の自分の「居方(いかた)」を感じる考えることは、
役の掘り下げだけでなく、自身のメンタル、特に、
「ただ、もらって反応する」重要さに気付けます。

1回か2回短い場面を一人の相手役としか出来ないようなレッスンでは
どうしても自分のアクションをどうするかのみに意識がいきがち。
そういうレッスンばかり重ねて現場に出た時に、リアクションの反射神経を
鍛えて来なかったことに初めて気付き、棒立ちになったり、
逆に発信し過ぎて張り切り過ぎの演技になったり、普段と演技中の
意識の仕方を急に変えたので身体や滑舌のクセが全面に出てしまった人を
たくさん見てきました、僕自身そうでした。

上記の対策として、台詞のない時間、でも心は大忙しの「間」を
多く体験するのは有効だと感じています。
今回の陽平役も台詞のない時間も心は休めず、
むしろ感情のアップダウンが激しいと思います。そしてその先の長台詞・・・
全ての戯曲・台本がレッスンに適しているわけでなく、
カリキュラムを考えるごとに、全員の役の行動線、台詞量を数えると共に
演じ甲斐が必ず全員にあるかどうかに一番頭を悩ませています。

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