僕の芝居の全ての始まりはここからでした。
こじんまりとした稽古場。少人数のレッスン。
役者のリアルな現場を体験する場。
だからこそ4年前に、ここに通う決心をしました。
台本なんて初めて見た。舞台の上で台詞を話す。
マイクの前で芝居をする。
全てが初めてで、毎回自分の課題が見つかり、課題と向き合い、
あっという間に1週間が過ぎてゆく。
そんな充実した時間でした。
舞台や撮影の現場も経験して、芝居以外の芸能案件との向き合い方や
仕事の交渉の方法なども全て1から教わり、
仕事として芝居をすることに対する自覚や責任なども身につきました。
そんな道場を巣立っていきますが、ここからが本当のスタートだと思います。
俳優として、まだまだ磨かなければならない部分がたくさんある。
その中で試行錯誤しながらやっていく。
俳優としてこれから生きていく以上、避けては通れない険しい道だと思います。
話がまとまりませんが、右も左も分からなかった自分を
ここまで育ててくださったこと、本当にありがとうございました。
【主宰からひとこと】
何も経験がない状態で入ってきてからの歩み、
こちらもあれもこれもどれも覚えています。
初めての日の髪型のこと、レッスンへの参加姿勢のこと、
すぐに言いたかったけれど、まずは自分で感じてもらおうと
様子を見ていたら、すぐに察して、
その後の演技への取り組み方が変わりましたね。
人のやる気のエンジンがかかりギアが変わるのを目の当たりにしました。
台詞覚えだけは代わってやることが出来ないものですが、
経験がないのによくがんばってくれて、
それに伴いこちらも伝えることが多く深くなっていき、
毎回のレッスンが大変楽しみでした。
芸能案件出演にも積極的で、映像、舞台とオーディションに通っていき、
デビューして一つずつ真摯に経験を積んでいってくれて本当に嬉しかったです。
レッスンでもお伝えした通り、一度呼んでくれたスタッフからの
リピートがあることが、長くこの仕事をやっていくのにはとても重要で、
その点でもまた仕事をお願いしたいと本番後連絡をもらうことが多く、
喜びを感じていました。
演技を試し、存分に恥をかける場を手放してしまうと
どうしてもこれまでよりも守りに入ってしまったり、
現状の実力を維持しているつもりが、地盤沈下を起こしていることに
本人が意外と気が付かない・・・
そんな落とし穴にはまらぬよう、
現在の課題を具体的にピックアップしながら
精進を続けていってください。
これからも良い評判を聞くのを楽しみにしています。