演技の喜びを探求する、俳優・声優養成所「ヴォイス&アクターズ道場」

三ヵ月(高木和久)

はじめまして。
といっても道場へ入ってから三月経過している、かずひさです。
入所前に見学もしたのですが、実際身をもって感じた感想を書きたいと思います。
正直に申しまして、人選せず、誰でも拒まず入所を許可している教育機関だと思いました。
もちろん一般論から捉えた、外見や適性面などです。
しかし毎回の約五時間近い稽古は納得いける内容です。
また気に入った受講生だけではなく、
万人に共通した教育機会を与えられるのも魅力だと感じました。
受講生のプライベートに深入りしないのも、
日頃不愉快な雑念などを生まず好感が持てます。
やはりスパルタでは融通の効かないこともあると思うのですが、
道場は、脳を柔らかく、褒めて育てる指導なので、
痒いところに手が届くダメだしをいただけます。
スパルタだと、なんでできないんだ、などと一喝されて、
自分自身で答えを見つけて来い、で終わってしまいます。
しかし脳をリラックスさせて、過度の緊張をさせず、
脳のアルファ波を思う存分出させる指導は目から鱗です。
これはスパルタ教育で、いくら時間を掛けてもたどり着けない極地です。
また芝居で成功を目指すだけの集まり。
それ以外のこと、たとえば結婚、出産、別の職業を掛け持って
目指す者は出て行けといった風潮がないのも、今の自分自身としてはとても魅力です。
しいて気になったところを述べると、歌だとか、踊りのレッスンがないので、
身振り・言い方のダメだしをもらっても、経験則から理解が難しいところだと思います。
個人的に歌だとかダンスを習った方が良いと思いました。
これからもかずひさは、人間としてのマナーをもって、毎月二万五千円の出費と、
それに伴う週三日、月約六十時間の負担を跳ね除けられるぐらいの
結果を手に入れてやるぞと胸に炎を燃やし続けます。




【祐一からひとこと】
初日記をありがとう。率直に書いてくれて嬉しいです。
僕は呑みの席などプライベートで、演技とその人の人間性を
結び付けて説教するようなタイプが大嫌いなタチなんです(笑)。
演技は演技、プライベートはプライベート。
プライベートでの経験が演技を豊かにしてくれるのはよくあるケースだけれど、
逆もまた真なり。演技が上手くなったからプライベートも充実するのもよくあるわけで、
それとこれとは別物。
両方は切り離して考えるべきだと思っています。
仕事として演技をやっていくなら尚のことそうでしょう。

僕もゆくゆくは誰も助けてくれなくても、自分自身一人だけでも
自分の演技をドンドン変えていける人になってほしいけれど、
現時点で具体的アドバイスもせず、「自分で考えろ」と丸投げするのはずるい。
何をどうしたら良いか分からないからレッスンに参加しているのだから、
(僕も人間だから時に間違うことだってあるだろうけれど)
少なくとも「僕は今の貴方の演技のここがこうだからこういう印象になった。
それをこう変えれば、演技の印象がこう変わる。」と具体例を挙げて言うのが
礼儀だと思っています。印象、感想しか言わないのは講師のやることじゃないです。

歌やダンスのレッスンがないのは・・・そうだよねぇ
出来れば1か所であれもこれもやりたいよね。
特別レッスンでパントマイムや殺陣、
アレクサンダーテクニーク等のレッスンはしているけれど
毎週ではないし・・・。まぁその分、毎週毎週やる気さえ持ってきてくれれば
お腹いっぱい演技を楽しめる環境は作れていると自負しているのだけど・・・。
演技に役立つ、演技以外の要素がメインのレッスンの充実・・・
これは僕自身への宿題にさせてください。
個人的には、「組曲虐殺」のシーンスタディで
パントマイムの講師の方にみんなのアイディアを具体化してもらったり、
「近江屋」の稽古で殺陣師に殺陣と演技の境界線を飛び越える
指導をしていただいていることに、レッスンの手応えを感じています。
それをもっと充実させたいですね!

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