演技の喜びを探求する、俳優・声優養成所「ヴォイス&アクターズ道場」

必要なことだろうか・・・(滝景子)

これは個人的な愚痴であり、だったら辞めればいいと思うことです。

道場では、色々なレッスンが行われています。
その主なるものとしてあるのが「シーンスタディ」です。
要は、台本の一部(シーン)を舞台のように覚え動き作り上げます。

これが結構大変です。
選ばれる題材もさることながら、覚える台詞の量が半端ない。
(物覚えが悪い自分にとってはですが)
もちろん、その全てに納得できる理由があります。

でも、思ってしまうのです。

「必要ある?」
と。

だって、難しい役をやることはないし。
ってか、がっちり演技を求められることもない。
長台詞は当然ながら、たくさん台詞を言うこともない。
ってか、台詞はない。
役者として扱ってすらもらえない。

何のために大変な思いをしているのだろう?
お金だって、時間だってかかる。
我武者羅にやれば、成長出来る時も過ぎている。
趣味と割り切って、楽しくだけやれば良いのではと。
そう思います。

まだまだ希望も可能性もある方々は、妥協せず必死に
喰らいついてやったら良い。
道場でのレッスンは、大変でも必ず役に立ちます。

自分のようになる前に顔晴れ。




【祐一からひとこと】
難しい役をやることはないし。
がっちり演技を求められることもない。
長台詞は当然ながら、たくさん台詞を言うこともない。
ってか、台詞はない。
役者として扱ってすらもらえない。

僕もそういう体験をたくさんしてきました。
役者としてを通り越して、人間だと思われてないんじゃ・・・ってこともありました。
物理的な台詞の量でそう萎縮した時もあれば、
(滅多にないけど)ヒトの態度でそう感じたこともあります。

俳優という仕事は、きらびやかなイメージとは逆で、
実は地道にコツコツやる作業が多い職業です。
俳優の資質を問われた時、様々な言葉が飛び交いますが、僕は
「待ち時間を有意義に過ごせること」
だと答えます。
我々のギャラは待ち時間に対して払われる。と言った名優がいますが、
俳優が一番やる仕事は「待つこと」です。
これは現場での待ち時間のことを指していますが、
俳優として生きる人生でも一番の仕事は「待つこと、待てること」です。
その時間をどう過ごすかで演技が決まります。というか・・・人生が決まるのでしょう。

素材として評価されてトントン拍子でデビューが決まりその後数年順調に売れた方をたくさん見てきました。
どんな職業でもどんな人でもそうでしょうが、人生には山があれば必ず谷もあります。
芸能の世界は特にそうです。
一般の観客は見なくなった人のことは忘れちゃうので気付かないだけで、
あれ?最近観ないなという人はたくさんいます。
久しぶりに観た時、演技が良くなっている人とそうでない人がいます。
何かドカンと事件があってそうなる人はほとんどいません。
たいてい毎日ちょっとずつちょっとずつ上手くなるか、
ちょっとずつちょっとずつ自分が目指していた表現から遠ざかっていくかです。

待つのは辛いです。
待っても来るか来ないか保証がない待ちの辛さは途方もないです。
演技が嫌になって俳優業をやめる方は実はほとんどいません。
待つことに耐えられずやめていく方が大多数です。
「待てる」ことが俳優の最大の素質です。

辛い話しですね。こういう日記に対してこう書くのは残酷かもしれません。でも事実です。
待っているからって必ず大きなチャンスが来るとは限りません。
でも待ち方を考えて待っている人にはある程度のチャンスは必ず訪れる。僕が今まで生きてきて体験してきた実感です。
保証はありません。
チャンスが来た時、こうありたかった自分でいなかった。
人生で一番辛いことはそれだと僕は感じます。
保証は出来ないけれど、もし「それ」が来た時、僕のレッスンを受けていて良かった。
そう思われることが今の僕の生き甲斐です。
待っているつもりが消耗してチカラが目減りしていることに自分では気付かない。
その場に留まっているつもりが実は地盤沈下を起こしている。
本当に自分にとって残酷なのはそれだと思うから、
やる気のある方にレッスンをし、芸能案件の告知を毎週しています。

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